心身を健やかに保つために不可欠な3つの要素「気・血・水」~「水」編
こんにちは。なおみです。
「気」「血」「水」は、漢方の基本理論のひとつで
私たちの体を構成する3つの要素とされています。
これらの「気」「血」「水」を3回に分けて、説明しています。
第1回目の「気」はこちらです。
第2回目の「血」はこちらです。
「水」とは
「水」は、全身を潤す血液以外の体液のことで、
津液(しんえき)ともいいます。
リンパ液や唾液、汗や尿、涙など、さまざまな水分のことを指します。
内臓や肌、髪を潤し、関節の動きを滑らかにします。
水は「血」の材料ともなります。
水は、全身の各組織に分布していて、
水が不足してしまった状態を「津虚 しんきょ」、
滞っている状態を「水滞 すいたい」といいます。
水が不足している状態:「津虚」
水が少ない状態を「津虚」と呼びます。
水が不足すると、皮膚が乾燥して粉をふく、
鼻や口が乾き空咳が出るなどの症状があらわれます。
「津虚」は「血」の不足ともとらえられますので、
その状態を「血虚」に含めて考えます。
具体的な自覚症状は、
顔色が白い
乾燥肌
髪が細くてパサつく
不安になりやすい
立ちくらみ
こむらがえり
夢が多く熟睡できない
爪が薄くてもろい などがあげられます。
「津虚(血虚)」の場合の養生法
ライフスタイル
- 夜更かしは禁物
夜更かし、無理なダイエット、朝食抜き、偏食、目の使いすぎなどに
注意しましょう。
(気を補うことにもつながります)
食事の改善
- ナッツ類やドライフルーツで血を補う
黒い食材、赤い食材は血を補う働きがあるので積極的にとりましょう。
辛味のとり過ぎに注意しましょう。
おすすめ食材
黒豆、黒米、黒糖、ほうれん草、人参、レーズン、クルミ、
なつめ、いか、牡蠣、羊肉、牛肉、牛乳など
水が滞っている状態:「水滞」
日本人に多いとされるのがこの「水滞」です。
「水」が溜まってしまう状態で、「水毒」とも呼ばれます。
水が滞っている「水滞」の状態は、
血だけでなく、気のめぐりも悪いこと(気滞)がほとんどで、
具体的な自覚症状は、
身体が重だるい
むくみやすい
雨の日や梅雨時期に具合が悪くなりやすい
吐き気とめまい
車酔いしやすい
お腹がチャポチャポしている
朝のこわばり(関節が硬くて、曲がりにくい) などがあげられます。
「水滞」の場合の養生法
ライフスタイル
- 身体の冷えをとり、環境の湿気に注意
水分代謝の妨げになる身体の冷えには注意しましょう。
特に冷えやすい腰や足などは冷やさないようにしましょう。
湿気に弱い体質ともいえるので、なるべく日当たりのよい部屋を寝室にしましょう。
食事の改善
- 水分のとり過ぎに注意し、飲み物はなるべく温かいものにしましょう。
- 豆類やウリ科の食材は、余分な水を流す働きがあるので、積極的にとりましょう。
おすすめ食材
大麦、トウモロコシ、小豆、緑豆、黒豆、カモ肉、アサリ、シジミ、きゅうり、大根、冬瓜、ショウガ、スイカ、梨など
漢方薬を用いる場合
津虚(血虚)の場合、
漢方薬は「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や
「四物湯(しもつとう)」、「帰脾湯(きひとう)」などが用いられます。
水滞の場合、
漢方薬は「五苓散(ごれいさん)や「二陳湯(にちんとう)」などが用いられます。
くわしくは、漢方医や薬剤師にご相談ください。
体質を知って自分で自分へのメンテナンスを重ねて、
長く大事に使っていきたいですね😊
それでは、お読みいただきありがとうございました♪